2011年12月9日金曜日

我に返る


興奮状態からさめ、平生の心境に戻る。正常な判断力を取り戻す。
「我に返る」とも書く。
                    <weblio辞書より>




私に限らず、すっとどこかへリンクしてしまい、浮遊してしまい、ふっと「我に返る」ことが、人間ならあると思う。
しかしそれは人に限らない。


とある猫は、野良猫だった。ある優しい女性に拾われ、いえ、捕まえられ、去勢手術を施された。
生として動物としての力を、喪失した。
猫は人間に飼われた。人間を嫌った。なつかなかった。


その猫が人と暮らし始めて、何年か経過した。
猫は人間に、すこしだけ心を開いた。
人間の差し出す手に触れるようになったし、人間の居る前で寝るようになった。
自分でみつけたボールにじゃれる。しかし、ふっと我に返る。
猫はそれまでの無邪気な自分を掻き消し、どこかよその部屋へ。


憎めない猫でしょ、と母は言った。
子どもの頃の壮絶な体験がのちの人(猫)生を変えてしまうのよ。


猫の可愛さがない。
しかしその猫が何かに「猫らしく」じゃれて、我に返る瞬間、私にはどうしても、
人間っぽく見えてしょうがない。



睨みをきかす。多分、名が気に入らない。

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